ライブ配信の音楽は著作権大丈夫?YouTube・TikTok・Twitchの仕組みを解説

ライブ配信の音楽は著作権大丈夫?YouTube・TikTok・Twitchの仕組みを解説

YouTube、Instagram、TikTok、Twitch…いろんなところでライブ配信を見ていると、BGMや流行りの曲をガンガン流している人がいますよね。

「あれ、著作権って大丈夫なの?」「自分も配信で好きな曲を流したいけど、何がOKで何がNGなの?」と気になっている方は多いと思います。

この記事では、ライブ配信での音楽の著作権について、各プラットフォームの公式情報をもとに、できるだけ正確にまとめます。

この記事は仕組みを分かりやすく整理したものなので、最終的な判断は必ず各プラットフォームの公式情報や、必要に応じて専門家に確認してください。

それでも「全体像を知っておく」だけで、トラブルはぐっと避けやすくなります。

※ この記事は2026年6月時点の情報をもとにしています。
各プラットフォームのルールや契約状況は変わることがあるので、実際に使う際は必ず公式の最新情報をご確認ください。

音楽には「2つの権利」がある

音楽には2つの権利がある

まず、ここを理解すると一気に分かりやすくなります。

音楽には、大きく分けて2種類の権利があります。

  • 著作権(作詞・作曲の権利):曲のメロディや歌詞そのものに対する権利。日本ではJASRACやNexToneといった団体が管理しています
  • 著作隣接権・原盤権(音源の権利):そのCD音源を録音・制作したレコード会社やアーティストが持つ権利。「この音源そのもの」に対する権利です

市販のCDや配信サイトの音源を使うときは、この2つ両方の許可が必要になります。

ここが、音楽の著作権がややこしく感じる一番のポイントです。

なぜアプリ内の音楽は自由に流せるの?

アプリ内の音楽は包括契約してるから使える

「TikTokやInstagramでみんな曲を流してるけど、あれは大丈夫なの?」と、疑問が出てきますよね。

結論から言うと、アプリの中に最初から用意されている「公式の音楽ライブラリ」の曲を使っているから、大丈夫なんです。

各プラットフォーム(Meta、TikTok、YouTubeなど)は、音楽の権利者や管理団体と「包括契約」を結んでいます。

プラットフォーム側がまとめて使用料を払う仕組みになっているので、ユーザーは一人ひとりが個別に契約しなくても、アプリ内の音楽を使えるようになっているわけです。

つまり、流行りの曲をつけて投稿している人たちは、アプリが用意した音楽機能を使っているから問題ない、ということなんですね。

【重要】「アプリの公式音楽」と「自分でCD音源を流す」は全然違う

「アプリの公式音楽」と「自分でCD音源を流す」は全然違う

ここが、この記事で一番お伝えしたいポイントです。

「アプリ内の公式音楽を使う」のと、「自分で持っているCDやダウンロード音源を配信で流す」のは、まったく別の話です。

さきほどの「2つの権利」を思い出してください。プラットフォームの包括契約でカバーされているのは、主に作権(作詞・作曲)の部分です。

一方で、原盤権(CD音源そのものの権利)は、この包括契約には含まれていないことが多いのです。

だから、自分で用意した市販CDの音源を配信でそのまま流すと、原盤権の許可を得ていない状態になり、著作権トラブルや配信削除、アカウント停止につながる可能性があります。

JASRAC公式も、市販の音源を使う場合は著作権とは別に、音源を作った会社(レコード会社など)の許可が必要だと説明しています。

「アプリの中の曲を選んで使う」なら安全、「自分でCD音源を持ち込んで流す」は危険。

「同じ曲なんだから良いじゃん」って思ってしまいますが、全然別物なんです。

この線引きを覚えておくと、大きな失敗を避けられます。

ライブ配信で流す音楽のプラットフォーム別の注意点

基本の考え方はどこも同じですが、プラットフォームごとに少し事情が違います。

それぞれ見ていきましょう。

YouTube

YouTubeには、公式のオーディオライブラリがあります。

YouTube Studio内から使える、著作権使用料無料の音楽・効果音のライブラリです。

YouTube公式ヘルプによると、このオーディオライブラリの音楽は著作権上安全に使えて、権利者からの申し立て(Content ID)を受けることもないとされています。

ただし、YouTubeが安全だと認めているのは「このオーディオライブラリの音楽だけ」で、外部の音楽については責任を負わない、ともはっきり書かれています。

迷ったら、まずオーディオライブラリから選ぶのが一番安全です。

Instagram

Instagramは、運営元のMeta社が著作権管理団体やレコード会社と包括契約を結んでいるため、アプリ内の「ミュージック機能(音楽スタンプなど)」から曲を使えます。

注意したいのは、ビジネスアカウントだと使える曲が制限されるという点です。

ビジネスアカウントでは「商用ミュージックライブラリ」の曲しか使えないことが多く、これは一般の楽曲には広告・商用利用の許諾が含まれていないためです。

私も実際に、Instagramをビジネスアカウントにして音楽を通常アカウントやクリエイターアカウントと比較してみましたが、ビジネスアカウントだけ、使える音楽が減っていました。

知り合いでInstagramのビジネスアカウントを運用されている方から「みんなが使ってる音楽が使えなくて困っている」という話を聞いたこともあります。

その人の場合は、めちゃくちゃ有名ではないけれど、その界隈の人であれば絶対知っているような曲で、通常のアカウントでは使用可能なのに、ビジネスアカウントでは使用不可(検索しても表示されない状態)になっていました。

お店やブランドのアカウントで運用している場合は、表示される曲が限られることを覚えておきましょう。

TikTok

TikTokも、公式の楽曲ライブラリにある音源は、TikTokが権利者から包括的に許諾を得ているため、その中から選ぶ限りは安心して使えます。

こちらもInstagramと同じく、ビジネスアカウントは「商用ミュージックライブラリ(CML)」の曲に限定される点に注意です。

流行りの曲を使いたくても、商用アカウントでは表示されないことがあります。

商業目的の動画で一般ライブラリの曲を使うのは規約違反になりうるので、気をつけましょう。

Twitch

Twitchは海外発のプラットフォームということもあり、音源の権利(原盤権)に特に厳しい傾向があります。

Twitch公式は「必要な権利の許可を得ている場合を除き、配信中に録音された音楽を再生しないこと」とはっきり案内しています。

権利を持っているか分からない場合は、持っていない可能性が高い、とまで書かれています。

安全に音楽を使いたい場合は、Twitchが用意した「Soundtrack」や、Epidemic Sound・NCS・Monstercatといったライセンス済みの音楽サービスを使うようすすめられています。

「みんな曲を流してるから大丈夫だろう」と市販曲を流すのは、特にTwitchではリスクが高いので注意しましょう。

ライブ配信で安全に音楽を使うための選択肢

ライブ配信で安全に音楽を使うための選択肢

ここまでをふまえて、配信で安心して音楽を使う方法をまとめます。

  • 各プラットフォームの公式音楽機能を使う(YouTubeオーディオライブラリ、アプリ内の音楽ライブラリなど)
  • 配信向けにライセンスされた音楽サービスを使う(Epidemic Sound、NCSなど)
  • 著作権フリー・ロイヤリティフリーと明記された音源を、利用規約を確認して使う

ひとつ注意したいのが、「著作権フリー」と「ロイヤリティフリー」は意味が違うということ。

「ロイヤリティフリー」は使うたびに料金がかからないという意味で、著作権がないわけではありません。(ちょっとややこしいですが、著作権は作った人にある、ということ)

どちらも、必ず利用規約(使っていい範囲)を確認してから使いましょう。

また、配信アプリによっては、JASRACなどと契約していて、利用した楽曲を申請すれば使える仕組みを持つものもあります(17LIVEなど)。

ただしその場合も、対象は「演奏・歌唱」であって、市販のCD音源やカラオケ音源をそのまま流すのは別問題、という点は共通しています。

みんなが使ってるんだから、私も大丈夫でしょ!という軽い気持ちで音楽を使うのは考えもの。

本当にその音楽は、自分がライブ配信をするプラットフォームで使っても大丈夫なのか?確認をしてから使うようにしましょう。

まとめ

今回はライブ配信で使う音楽の著作権についてまとめました。

  • 音楽には「著作権(作詞・作曲)」と「原盤権(音源)」の2つの権利がある
  • アプリ内の公式音楽が使えるのは、プラットフォームが包括契約をしているから
  • 「公式音楽を使う」のと「自分でCD音源を流す」は全然違う。後者は原盤権の問題でNGになりやすい
  • ビジネスアカウントは使える曲が制限される(Instagram・TikTok)
  • Twitchは特に原盤権に厳しい。公式のSoundtrackやライセンス音源を使う
  • 迷ったら「公式が用意した音楽」を使うのが一番安全

音楽の著作権は複雑ですが、「アプリが公式に用意した音楽を使う」という原則さえ守れば、多くのトラブルは避けられます。

好きな曲をそのまま流したい気持ちはありますが、配信を安心して長く続けるためにも、正しい方法で音楽を楽しみましょう。